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HaikuとHaiga ― 芭蕉と蕪村、2人のカリスマ ―
開催期間:2024年10月12日(土)〜2025年1月19日(日)
会場:嵯峨嵐山文華館
展覧会について
俳句はわずか17音のなかに、季節を表す言葉を読み込むという約束事があります。それは世界でも類をみない特徴といっていいでしょう。当初は「俳諧の連歌」と呼ばれ、数人または数十人で読む連歌のうち、身近な題材や滑稽な内容のものを指しました。その後、松尾芭蕉(1644-1694)の登場によって、連歌の最初の句(発句)だけを詠んだり、鑑賞するようになります。「俳句」という語が用いられるのは明治時代以降のことです。テレビ番組等の影響で最近人気の俳句ですが、海外でも「Haiku」として知られており、学校の教材として使われることもあります。そんな俳句を芸術の域に高めたのが松尾芭蕉です。
俳画は俳句と絵が1つの画面にかかれた作品のことです。芭蕉をはじめ多くの俳人たちが揮毫しました。なかでも、与謝蕪村(1716-1783)の俳画は特に優れています。彼の俳画は俳句に詠まれた情景や事柄をそのまま描くのではなく、見る人の想像が膨らむような趣向が凝らされています。これは絵画という異なる分野に類い希な才能を発揮した蕪村だからこそ到達した境地といっていいでしょう。
本展覧会では芭蕉の《「ふる池や」発句短冊》や芭蕉自ら文章と絵を記した《野ざらし紀行図巻》、与謝蕪村の《「いかだしの」自画賛》に加え、蕪村の弟子や同時代の画家が描いた俳画の優品を展示します。
俳句愛好家だけでなく、俳句と絵画に詳しくない方にも、その魅力をより深く感じられる機会になれば幸いです。
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