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グランフロント大阪で現代アートを楽しもう!!

グランフロント大阪で現代アートを楽しもう!!

「グランフロント大阪」は、2013年4月にショップ&レストラン、知的創造交流の場ナレッジキャピタル 、オフィス、ホテルなどからなる複合的な街として誕生し、2018年4月26日「まちびらき」5周年を迎えました。5年間の累計来場者数は2018年1月27日に2億5千万人を突破しました。

この1年は”GRAND THANKS! 5th Anniversary 「ART SCRAMBLE」”と題してARTの形で感謝を伝えたいと、様々なアートイベントが開催される予定です。

第1弾は、「GRAND ART FES」を2018年4月26日~5月13日まで開催。

オープニングセレモニーがあったのは、北館ナレッジプラザ1F、駅から一直線にそこにたどり着いた私は、目の前の光景に驚きました。「えっ!」想定外のスケールに。ヤノベケンジ《ジャイアント・トらやん》(←これって!関西弁イントネーションで発音したい!)と椿昇の巨大な《フラグメンタ》がお出迎えです。グランフロント大阪は、今までにない総合複合施設として、現代アートも既存の形にこだわらない、思い切った「見せる!」展示となっています。ホワイトキューブで見る額縁に収まり綺麗に整列した作品を見るのとは全く違っています。オープニングでは、ガイドツアーに参加、作家さんご本人からも解説を伺いました。

31歳でエイズでこの世を去ったキース・ヘリング、世界初の個展は、1983年に東京青山で開催され、その伝説の展覧会の壁画が段階的に展示公開されます。再現された壁の窓や内部にかかる作品はヘリングの作品です。音楽が聞こえ、自分の身体も勝手に動き出しそうなご機嫌なヘリングの作品です。ヘリングの仕事は速くて後世に残っているものが少ないのですが、貴重なその映像を見ることができます、描くヘリングです。インスピレーションから生まれる即興性も感じました。壁面を取り外し、修復、そのことによって今回の様に他の地へも移動可能になりました。母国アメリカへ里帰りの予定もありそうです。

ヤノベさんは、物心ついたころには大阪万博は取り壊される過程にあり、未来の廃墟を見る思いだったとか。チェルノブイリの原発事故以来この事象に向き合ってきたヤノベさんですが、まさか自国日本で起こるとは・・・と強い衝撃を受けられたはず。今後も社会の抱える問題を内包しながらも未来への希望も込めて、ARTの多様性を問いかけ、訴えかけておられます。

《SHIP’S CAT(ブラック)》 YANOBE KENJI ART WORKS”によれば、『SHIP’S CAT(シップス・キャット)」とは、大航海時代にネズミから貨物や船を守り、疫病を防ぎ、時に船員の心を癒す友として世界中を旅した猫のことである。もともとはネズミ退治が目的であったわけだが、猫の持つ愛らしさによってマスコットになったり、危機察知能力があるとされ、守り神のようにも扱われたりしている。』 これからも世界中を旅する“SHIP’S CAT”、梅田スカイビルを背にメタリックな感じがいい。

「うめきた広場」には、《サン・チャイルド 《風神の塔》《ウルトラ-黒い太陽》の風神雷神を従えて、防護服のヘルメットを脱いで遠い未来を見つめています。JR大阪駅からのグランフロント大阪への道すがらに目に入り、思わず足を止め、広場へと。見上げれば、ミケランジェロの《ダビデ像》のように立つ《サン・チャイルド》。説教臭くない作品群ですが、訴えかけるものは大きく、ヤノベさんは「人の遺伝子に問いかけるような作品を作り続けたい」と話しされてました。


《サン・チャイルド》の歴史』は⇒コチラから

今回の“GRAND ART FES”では、ヤノベさんの作品が7点同時展示され、《ジャイラント・トらやん》火は噴きませんが、動く演出もあり、お見逃しなく!

YANOBE KENJI ART WORKS: http://www.yanobe.com/

うめきたシップでは笹岡由梨子《あなたがよく眠れますように》のビデオインスタレーションが上映中です。上映時間は5分です。彼女の祖父のお葬式からインスピレーションを受けて作られた作品です。2016年には「岡本太郎現代芸術賞特別賞」を受賞された新進の若手作家さんです。オープニングでは関西の大御所ヤノベさんや椿さんと一緒の場で発表できることに感激とのことでした。5月9日(水)までの展示です。笹岡由梨子HP⇒コチラから

うめきた広場水景で気持ちよさげに水を吹いているのは、ファブリス・イベールTED HYBER (テッド・イベール)》愛称;Cooolです。フランスの現代美術家ファブリス・イベールは、1997年ベネチアビエンナーレで最年少で「金獅子賞」を受賞しました。近年、アートと自然を一緒に見てほしいと、南仏にアートパークも作って活動されています。初夏のお天気の日には一緒に水辺で遊びたい気分ですね。「そんなにあくせくせずに、ゆっくりしようよ」と呼び掛けているようです。ファブリス・イベールHPは⇒コチラから

ケヤキ並木(ZARAHOME前)に展示されるのは、現代アートユニットYottaの大砲型ポン菓子製造マシーンを搭載した《穀(たなつ) 》です。5月12日にはポン菓子の実演イベントも開催されます。若い方は実際にポン菓子の製造場面に出くわしたことがないかもしれませんね。爆音とともに出来上がるコメ菓子です。いかつい車の焼き芋屋さんで話題になったのは、このYottaだったのですね。ポン菓子製造マシーンを搭載する車は、実はIS戦士を乗せ、兵器を乗せている車と同じだそうで、あちらは戦争、戦闘へ、Yottaは、子供たちにコメ菓子を運ぶ平和の車だそうです。Yotta HP⇒コチラから

北館4階(無印良品前) 染色画家 西形彩庵《ONE》 カラフルな色で感情を表現し、パズルを線描して心のパズルを表しています。そこにしか嵌らない1ピース、大切なものを失う怖さをパズルで表現。作品は、友禅の手法を用いて、線描は「筒描き」されています。西形彩庵 HPは⇒コチラから

 

「現代を生きる女性を投影した新しい形のポジティブなフェニミズムを描く」と紹介されるNY在住の画家 カオルコ 北館4階イベントスペースに展示、残念ながら作品が到着していませんでした。実物をお楽しみに!

北館 ナレッジプラザから見上げる巨大バルーン作品、椿昇《フラグメンタ》《鸚鵡図》、解説は4階でお聞きしました。《鸚鵡図》は、若冲の《鸚鵡図》を逆転して立体化したもの、水も餌箱も空になりの状態で、ある意味お手上げの状態です。下から眺めるのと同じ目線から見下ろすのとでは印象が違います。立体造形は様々な角度から眺め、印象の違いを楽しむのも良しです。巨大なバルーンアートは、内部は内室にも分かれ複雑な構造になっています。折りたためばコンパクトになり、空気とファンと展示スペースがあればどこにでも設置可能だそうです。そうゴミの出ないエコロジカルなシステムになっていて、現在アートはこのようなシステムの開発も必要とされているとのお話しでした。ヤノベさんやYottaの作品同様に、大きく目を惹く面白げな現代アートは、実は、現代文明自体が危機にさしかかっていると警鐘を鳴らしています。

ARTに含まれた複雑さをあなたは読み取れるか?は、別にして

ART表現は、ノンバーバル、言語を介さず国境も越え万人に伝わり、相互方向の化学反応が生まれそうです。新しく作られた街グランフロント大阪で景観とコラボする現代アートを一緒に楽しみましょう。

 

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ARTが好きなのか?美術館に行くのが好きなのかしら? 行きかけると拍車がかかって、前のめりになっている今日この頃かもしれません。 「知らない」「???」が増えるばかりです。
カテゴリー: +キッズ, +展覧会   タグ: , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク
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MUSEUMコンシェルジュになりたいが、ARTには全くの素人。山間部育ち、専攻は「東洋史」、ただただ美術館へお出かけするのが大好きな私が、阪神間の美術展、アート関連施設やアートイベントなどについてアートへの思いを綴ります。つたない文章ですが、読んでくださる方々が、お出かけしてみようかなと思ってくださるきっかけになればと思っております。

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