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ともだちえほん 『絵本のひきだし 林明子原画展』

ともだちえほん 『絵本のひきだし 林明子原画展』

『絵本のひきだし 林明子原画展』が、伊丹市立美術館で開催中です。林明子さんの絵を見るのは、今回が初めて。さて、どんな作品が待っているのか、多くの人に愛される理由はどこにあるのか、知りたいことがたくさんです。



見ていくうちに、段々と気持ちが柔らかくなるのがわかります。色の美しさや、何とも言えない子供の表情に、思わず絵を撫でたくなるほどです。
背景に、ちょっとした絵遊びが散りばめられた作品もあります。読み返すたびに楽しい発見ができるのは、お菓子に付いているおまけのようです。外国の絵本?と思う原画もあったりと、センスの良さと、技術の高さを感じずにはいられません。

林さんの絵本にでてくる主人公は、読者であるこどもたち「ぼく」「わたし」と繋がっています。見たことある街角、お菓子、同じ色のスカート。ページをめくりながら、親近感、安心感をこどもたちは感じているのではないでしょうか。友達と手をつなぐように、本を読んでいる、そんな気持ちにさせてくれることが、一番の魅力ではないかと思いました。

今、この展覧会は全国を巡回中です。退色を防ぐためにしばらくは展示されないかもしれないと、担当学芸員の方から伺いました。それを聞いて、春にみたピーターラビットを描いたビクトリアス・ポターの原画展を思い出します。ポターが自然に向けるまなざしと、林さんが家族や、周りの人たち、そして多くのこどもたちへ向けるまなざしは、同じ匂いがします。

会場では、イラストレーターとしての仕事や、初期から最新作までの絵本の原画、下書きやアトリエの再現などを楽しむことができます。絵の才能だけではなく、林さん自身の温かくも強い人柄があったからこそ数々の名作が生まれたことを知るでしょう。
また、図録では、絵本作家である五味太郎さんとの対談も載っています。これも見逃せません。(2人は20代の頃からの友人だそうです。)



帰り道、駅近くの店の前にあった象のぬいぐるみ、牙に絆創膏が貼られているのを見つけました。愛は拡散中です。

 

開館30周年 絵本のひきだし 林明子原画展
会期 :~2017年12月24日(日)

時間 :10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
詳しくは、伊丹市立美術館HPをご覧ください。→

カワタユカリ の紹介

じわじわと来年の展覧会情報が出始めています。それとともに、今年の展覧会ベスト10を言い始める人も…。今年の展覧会を振り返りつつ、気分は2018年へ。鬼が笑っています。
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この記事を書いているのは
カワタユカリ

カワタユカリ

美術大好き、年齢とは反比例の駆け出し美術ライターです。
現代アートを中心に、読むと行きたくなるような記事を書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします。

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