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ほっこり可愛くて癒される♪ 宮脇綾子・アプリケの世界@神戸ファッション美術館

ほっこり可愛くて癒される♪ 宮脇綾子・アプリケの世界@神戸ファッション美術館

アプリケ作家・宮脇綾子の「美しいアプリケ」展が神戸ファッション美術館で開催中です。

宮脇綾子は第二次世界大戦を乗り越え、「何か自分にできることはないか」と模索し、アプリケ作りを始めます。

大きな戦争を経て、綾子は「こんな布がと思うものがすばらしく、生きていくのがたまらなく楽しい」と感じ、身の回りにあるものを題材にしたアプリケ制作に「生」への喜びを重ねていたのかもしれません。

彼女の作品には古裂(ふるぎれ)や食べ物、草花などへの深い愛情が感じられます。

こちらは、宮脇綾子《吊った唐辛子》(1963年)豊田市美術館蔵。

微妙に異なる唐辛子の赤色が異なる古裂によって見事に表現されています。

さらに、唐辛子を吊るしている紐にもご注目ください。

まるで本物の唐辛子を吊っているかのように、唐辛子一本一本がきちっと留められています。

この唐辛子は綾子自身が東北へ旅行に行った際に、八百屋さんで目にした唐辛子をモチーフにしています

唐辛子の束ね方には地域性があるようで、綾子はそこに着目して他にも何点か唐辛子をモチーフにした作品を制作しています。

こちらは、右から宮脇綾子《しゃけ》(1973年)豊田市美術館蔵、宮脇綾子《干柿のれん》(1973年)豊田市美術館蔵。

右の作品は本展覧会のチラシに使われている作品ですが、見覚えがあるような・・・

そう!高橋由一の《鮭》(1877年)に似ていますよね。

由一の作品と見比べてみると、向きは逆ですが、由一のようにどこまでも「リアル」を追求していきたいという意志を強く感じます。

魚のエラの部分はステッチの色を変えて目立つようにし、内臓の部分は皮に近い部分と内側の部分で布の素材を変えて、質感の違いを表現しています。

こちらは宮脇綾子《はにわ(踊る男女)》(1985年)豊田市美術館蔵。

綾子がこの作品を作ったのはなんと80歳のとき。

80歳になっても気力を保ち続けるコツを伺ってみたかったですね。

ちなみにこちらの作品は、コーヒーを淹れるときに豆を濾すのに使っていた布を使っているそうです。

近づいてみたらほのかにコーヒーの香りがしそうですね。

 

綾子の作品にはサイン代わりに「あ」という文字が留め付けられています。

この「あ」という文字には3つの意味が込められているそうです。

一つは綾子の「あ」

二つ目は自然のものを見てあ!っと驚く「あ」

そして三つ目は感謝の気持ちを示す「ありがとう」の「あ」だそうです。

 

最後に展覧会風景をご紹介します。

作品にも人柄にもすっかり癒されてしまう「宮脇綾子 美しいアプリケ」展は12月26日までです。

ぜひ会場でご覧ください。

 

♦展覧会情報♦

「宮脇綾子 美しいアプリケ 布がつむぐ暮らしの装い」展

会期:10月18日(木)〜12月26日(火)

会場:神戸ファッション美術館

入館料:一般 500円、小中高・65歳以上 250円

休館日:月曜日

 

♦オススメの行き方♦

【阪神】魚崎駅

(改札を出て右手のスロープを進みます)



【六甲ライナー】魚崎駅→(乗り換えなし)アイランドセンター駅にて下車。

東出口出てすぐです。

 

 

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この記事を書いているのは
たねもー

たねもー

大学院で美術関連の研究をしていました。絵画や美術館、歴史、文学などいろんなことに興味があります。わかりやすいアートの解説や、行ってみたくなる美術館の紹介など、アートを広める活動に尽力しています。

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