ライターブログトップへ

あまりにも早過ぎる死。レトロ感漂う有元ワールドへようこそ“有元利夫”展 @アサヒビール大山崎山荘美術館

あまりにも早過ぎる死。レトロ感漂う有元ワールドへようこそ“有元利夫”展 @アサヒビール大山崎山荘美術館

1978年に開催された具象絵画の登竜門とされる安井賞(※)展において、特別賞である安井賞選考委員会賞を受賞し、華々しい画壇デビューを果たした有元利夫。

※安井賞・・・1957年に洋画家の巨匠安井曾太郎の画業を表彰するために設立された、優秀な新人画家に贈られる賞のこと。

しかし、初個展開催からわずか10年という画業でこの世を去ります。

有元の作品はどこかノスタルジックで、あたたかみが感じられる作品ばかり。

留学経験はないものの、西洋の宗教画でよく見受けられる、フレスコ画という技法に強く影響を受け、有元はそこに仏画との共通点を見出したといいます。

ここで、「フレスコ画」ってなに?と思われている方のために簡単に「フレスコ画」についてご紹介します。

「フレスコ画」とは、漆喰を壁に塗り、それが乾かないうちに水性の絵の具で直に色を入れていく手法によって作られる作品のことです。油絵具がまだ発明されていなかった時代に、西洋では宗教画を描く壁画で良く用いられていた手法です。

有元はフレスコ画が「風化」している様を目の当たりにし、そこから“美しく物語のある空間”を感じ取ったといいます。

そしてその詩的で静寂に包まれた世界を自分の作品の中でも表現しようしました。

では、有元が自身の作品の中にどのような世界を構築しようとしたのか、みていきましょう。

こちらは展示風景です。

こちらは左から、有元利夫『花降る日』(1977年)、『春』(1979年)、『ある経験』(1979年)。

『花降る日』という作品は、美術館内にあるカフェで提供されるケーキのモチーフとなっている作品です。

何かを手に持った女性が螺旋状の建物を上へ上へと登って行っています。

上の方からは何の花かはわかりませんが、可憐な花びらがひらひらと舞い降りています。



こちらは左から有元利夫『室内楽』(1980年)、有元利夫『7つの音』(1984)。

バロック音楽が大好きだったという有元利夫。

こちらの二つの作品には共通して7つの赤い球が描かれています。これは音符をイメージしているのでしょうか。

配置にも何やら意味がありそうです。絵をじっくり見て、何を表しているのかを想像してみるのも面白いかもしれません。

 

この展覧会に合わせて、大山崎山荘美術館のカフェでは、リーガロイヤル京都が考案したオリジナルスイーツがお楽しみいただけます。

1つ目は有元の『花降る日』(1977年)をイメージしたチーズケーキ。

ケーキの上には、あのひらひらと舞う花びらをイメージした、ホワイトチョコレートが飾られています。

2つ目は有元の『7つの音』(1984年)をイメージしたティラミス風ケーキです。

こちらのケーキにも、作品を意識して、7つの球体が飾られています。

カフェではテラス席が断然オススメです。

というのも、ここのカフェから見る景色が絶景なんです!!

美しい景色を目の前にケーキを食べたら、リラックスできること間違いなしです!

 

 

♦展覧会情報♦

「有元利夫展 -物語をつむぐ」

会期:2017年9月16日(土)~12月10日(日)

会場:アサヒビール大山崎山荘美術館

一般 900円、高大生 500円、中学生以下無料。

展覧会詳細はこちらをクリック

 

オススメの行き方【阪急編】

梅田 − 十三 →(乗り換え)→ 高槻市 – 大山崎

大山崎駅に着いたら、改札を出てすぐのところに、大山崎山荘美術館へ向かう無料送迎バスがありますので、そちらが便利です。(バス乗車時間は約7分です)

ただし、こちらのバスは高齢者優先になりますので、もしバスを利用したい場合は、比較的バスが空いているお昼時がオススメです。

こちらがバスの時刻表です。

大山崎山荘美術館のサイトより引用しました。

 

【阪急】以外の交通機関のアクセスについてはこちらをクリック→

 

カテゴリー: 未分類   パーマリンク
この記事を書いているのは
たねもー

たねもー

大学院で美術関連の研究をしていました。絵画や美術館、歴史、文学などいろんなことに興味があります。わかりやすいアートの解説や、行ってみたくなる美術館の紹介など、アートを広める活動に尽力しています。

コメントは受け付けていません。