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地獄へ落ちたくなる?楽しい「地獄」をウォーキング!可愛い閻魔大王がお目見え!地獄絵ワンダーランド展が始まった!

地獄へ落ちたくなる?楽しい「地獄」をウォーキング!可愛い閻魔大王がお目見え!地獄絵ワンダーランド展が始まった!



『往生要集』(鎌倉時代・建長5年(1253))、龍谷大学図書館蔵。

10世紀に恵心僧都源信が著した『往生要集』。

仏教世界においては、生物は皆、輪廻転生を繰り返しています。

輪廻転生から抜け出すことができれば無事極楽浄土に行けるのですが、輪廻転生を抜け出すことが出来なければ、生物は死後、天道・人道・阿修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道に分類されてしまいます。

極楽浄土とはどんなところなのか、そこに行けない人がたどる死後の世界はどんなところなのかを克明に記した、恵心僧都源信の『往生要集』は当時、大ベストセラーとなり、文学や芸術に深く影響を与えました。

中世の頃は恐怖の対象として人々に認識されてきた「地獄」ですが、庶民にもわかりやすくということを追求していくと、次第にゆる〜く描かれるようになっていきます。近世では、地獄はどこか諧謔味あふれるテーマとして描かれるようになりました。

ではその世界をちらっとご紹介していきましょう!



こちらは、『地蔵十王図』(南宋時代)。

描かれているのは十王と地蔵菩薩像が亡者を裁くシーンです。十王や地蔵菩薩は裁判官ですね。

十王や地蔵菩薩の前には鬼や冥官たちが描かれ、亡者はゴリゴリと石臼ですり潰されたり、火をつけられたりしています。

ちなみに、みなさんよくご存知の閻魔大王は、死後の転生先を決める裁判官の十王のうちの一人で、亡くなってから五七日の第5回目の裁判に登場します。意外に遅い登場ですね。



こちらは『木造 奪衣婆坐像』(南北朝時代)。

ここでは「奪衣婆(だつえば)」の役割を説明するために、人間の死後の世界がどうなっているのかをご紹介します。

人間は死んだ後、第一のミッションとして、まず死出の山を越えます。

死出の山を越えた後の第二のミッションは、「三途の川」を渡ります。

「三途」という言葉通り、川の渡り方は罪の重さによって三通りあります。

ここで登場するのが「奪衣婆」です。

奪衣婆は、死者が三途の川を渡る際に、彼らの衣服を剥ぎ取り、生前の罪を咎める役目を担っています。

眼光鋭く少し口を開けた様子がなんともおどろおどろしいですよね。

ところが、その後の時代では、閻魔大王が所属する十王たちや、奪衣婆などの登場人物はゆる〜く描かれるようになります。



こちらは、『十王図』(江戸時代)。

一番右に描かれているのが閻魔大王。

これがあのとてつもなく怖い閻魔大王です。どうでしょうか?

想像していたよりもずっと可愛らしく感じられるのではないでしょうか。

右から数えて第六扇には、王の足元に口元がミッフィーちゃん状態の人面馬が描かれています。

こんな地獄だと怖いどころか、なんだか楽しそうですよね。

最後に展覧会風景をご紹介します。



こちらが展覧会入り口です。

まるで地獄の中を散歩していくような気分になります。

いかがですか?

一言に地獄と言っても本当にさまざま。

会場内には、『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズでおなじみの水木しげる氏の『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』も合わせて展示してあります。

現代に至るまで、地獄がどんな変遷をたどってきたのか、ぜひ会場でご覧ください。



♦展覧会情報♦

特別展「地獄絵ワンダーランド」

@龍谷ミュージアム

会期:9月23日〜11月12日

開館時間=10:00〜17:00(入館は16:30まで)

休館日=月曜日(ただし10月9日は開館し、翌日は休館)

一般 1200円、高大生 800円、小中生 400円

展覧会詳細はこちらをクリック

カテゴリー: 未分類, +体験, +展覧会, +街角   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク
この記事を書いているのは
たねもー

たねもー

大学院で美術関連の研究をしていました。絵画や美術館、歴史、文学などいろんなことに興味があります。わかりやすいアートの解説や、行ってみたくなる美術館の紹介など、アートを広める活動に尽力しています。

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