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肩の力を抜いて、さぁ!『絵画の愉しみ、画家のたくらみー日本近代絵画との出会いー』

肩の力を抜いて、さぁ!『絵画の愉しみ、画家のたくらみー日本近代絵画との出会いー』

京都文化博物館で開催中の『ウッドワン美術館コレクション 絵画の愉しみ、画家のたくらみ―日本近代絵画との出会い―』、超おススメです!

高橋由一、横山大観、黒田清輝、藤田嗣治、岸田劉生など、美術にあまり興味ない方でも一度は聞いたことのある作家が並んでいます。彼らの名品が一同に観られるということなのですが、一体どんな展覧会なのでしょうか。

今回の展覧会の特徴は、なんといっても構成。
・歴史を描く
・裸婦を描く
・動植物を描く・・・というように、時代や作家で分けるのではなく、描かれた内容に作品が分けられています。



これは「女性を描く」での展示2作品です。左は、上村松園の『雪吹美人図』(1911年)、右の小さい作品は、鏑木清方『二人づれ』(1916年)です。両作品とも、2人の女性が描かれています。写真ではわかりにくいのですが、もう一つの共通点(隠れテーマ)は、寒い雪の日の設定ということ。松園の作品は、風がきつく、着物がはだけていたりと、動きに目がいきます。もう一方は、反対に、しんしんと雪が降り、静けさの中の冷たさに、おもわず身震いしてしまいます。

同じ設定でも、作家や時代によって、完成作品に特徴がでて面白さを感じます。

でもこんな鑑賞でいいのかな・・・。そんなことを思うことは全く必要ありません!

今回の展覧会では、岸田劉生の麗子像の麗子が、絵をとびだし、キャラクターれいこちゃんとして、作品鑑賞を導いてくれています。また『美術鑑賞3つのコツ!』を教えてくれていて、その1つに「すべての作品をじっくり見ると、疲れます。軽い気持ちで全体を見て、特に気に入った作品数点をもう一度見直すぐらいでも構わないんですよ。」なんて言ってくれているんです。ガチガチになっているのが損した気分です。リラックスして、楽しもう!
肩の力を抜いて質の高い作品をみるなんて、至福の時です。

(右)熊谷守一 ≪裸≫1934年/(左)熊谷守一 ≪裸婦≫1963年



個人的に今回気になった作品をあげるなら、1つはこの2作品でしょうか。なんと両方とも同じ作家が描いたものなんですよ。熊谷守一の作品です。左は1934年、そして右は1963年の作品です。30年という年月で、彼は美術に対して様々な挑戦、思考や時代の流れなどにより、変わっていたのでしょう。作風の違いだけでなく、彼は、何を思っていたのかということにも興味が湧きます。

アート初心者にも、展覧会大好きなベテラン愛好家まで、だれもが楽しめる内容となっています。鑑賞法に教科書はありません。マナーを守りながらも、自分の心を開放して、作品と対面してみてください。新しい発見に心躍るはず。

 

ウッドワン美術館コレクション
絵画の愉しみ、画家のたくらみ
―日本近代絵画との出会い―


会  期:
~2017(平成29)12月3日(日)
※会期中に一点展示品の入れ替えがあります。【11月6日(月)】
※休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
※開室時間:10:00~18:00/金曜日は19:30まで(入場は閉室の30分前まで)
会  場:
京都文化博物館 4階・3階展示室
詳しくは京都文博物館のHPをご覧ください。http://www.bunpaku.or.jp/

 

カワタユカリ の紹介

じわじわと来年の展覧会情報が出始めています。それとともに、今年の展覧会ベスト10を言い始める人も…。今年の展覧会を振り返りつつ、気分は2018年へ。鬼が笑っています。
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この記事を書いているのは
カワタユカリ

カワタユカリ

美術大好き、年齢とは反比例の駆け出し美術ライターです。
現代アートを中心に、読むと行きたくなるような記事を書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします。

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