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隠れ作品を探せ! ライアン・ガンダー展 @国立国際美術館

隠れ作品を探せ! ライアン・ガンダー展 @国立国際美術館

チラシの表紙にも使われている、このギョロッとした目

私はこれを見た瞬間に、「あ!この展覧会面白そう!」と直感し、開催日を心待ちにしていました。

実際に展覧会に行ってみると、これがまぁ期待を裏切らない面白さ!!

この展覧会の魅力をブログで紹介しきれるのかちょびっと不安ですが、写真たっぷりめでご紹介していきます。

 

まずは展覧会入り口すぐのところに、どーんと思い切り壁をぶち抜いて、作品がお出迎え。



中を覗いてみると・・・

床や壁ににたくさんの矢が刺さっています。

こちらは、《ひゅん、ひゅん、ひゅうん、ひゅっ、ひゅうううん あるいは同時代的行為の発生の現代的表象と、斜線の動的様相についてのテオとピエトによる論争の物質的図解と、映画の100シーンのためのクロマキー合成の試作の3つの間に》(2010年)という作品です。

とってもタイトル長いですよね、はい。

よーく見てみると、あらゆる方向から矢が方々に放たれていることがわかります。

瞬間的に同時進行的に発生する様々な行為を表現しているようにも見えるし、確かにクロマキーの作業風景にも見える。

床や壁に矢が刺さっている光景は、タイトルにあるように、見た者、そこに遭遇した者に、いろんな場面や様々な想像をかき立たせるような、そんな印象を受けます。

こちらは、《主観と感情による作劇》(2016年)。

少し歩くと、続いて圧倒されるのが、このズラーッと並ぶ人形たち。

なんとこの人形は、全部、ガンダーによるカスタムメイド。レゴ人形のようなカラフルさと可愛さで見る者を惹きつけます。

いろんな職業を模したプレイモービルがこれでもかと並んでおり、総数はなんと500体

続いてご紹介するのはこちらの作品。

右側の壁とその下に立て掛けられられた作品は、《もはや世界はあなた中心ではない》(2008年)で、下にあるクリスタルは、《何かを描こうとしていたまさにその時に僕のテーブルから床に滑り落ちた一枚の紙》(2008年)です。

床に置かれたクリスタルの数は何と100個

横に描かれた設計図?らしきものとこのクリスタルにはいったいどんな関係があるのでしょうか。

会場に行かれた際にはクリスタルを覗いてみてください。

そのクリスタルの中央部分には、何やら薄い紙のようなものが見えます。

 

作品の一点撮りが出来ないため、文章でしかお伝えできないのがとても残念なのですが、この展覧会には隠れ◯ッキーならぬ、隠れ作品がたくさんあります。

以下にリストアップしますので、展覧会に行かれた際には是非探してみてください。

①   落ちたアイス

作品名は《動いていく物、または滑り落ちる瞬間》(2017年)

発見難易度 ★★☆☆☆。

②   壁に空いた穴

これは《僕はニューヨークには戻らないだろう》(2016年)という作品です。

かがんで覗いてみると、奥にはネズミがいるのかカシャカシャと音がきこえます。

発見難易度 ★★★☆☆。

③   黒い風船

こちらは《摂氏マイナス267度 あらゆる種類の零下》(2014年)。

一見風船のように見えますが、これは風船のレプリカでファイバーグラスで     作られています。

発見難易度は ★★☆☆☆ といったところでしょうか。

④   コイン

こちらは《僕たちはここでは沢山のドルを持ってはいなかった》(2010年)という作品で、発見難易度は ★★★★★。

よーく見てみると、コインには「2032」の文字。

なんと、このコイン、2032年の未来から突然降ってきた想定で置かれています。

今挙げた四つの作品はどれも、普通に展覧会を見るだけでは見つけられないものばかりです。

是非探してみてくださいね。

 

地下二階の展示スペースには、国立国際美術館が所蔵する作品をガンダー本人が選び抜き、展示したスペースがあります。

中には、いつもだと絶対に隣り合わせにはならないような作品も隣に並んでいて、見ていて楽しい展示となっています。

例えば、こちら。

壁にかかっている作品は、ルーチョン・フォンタナ《空間概念、期待》(1962年)、手前にある彫刻作品は、深見陶治《景》(1993年)です。

フォンタナの作品は青く塗ったキャンバスが何か鋭利なもので切られています。

手前には鋭利な刀のようなものが・・・

そう!

この二つの作品、普段隣り合って展示されることはない作品ですが、隣同士になった瞬間、まるで《景》という作品がフォンタナのキャンバスを切りつけたように見えます。

この面白い偶然を感じさせるところがガンダーの魅力ではないでしょうか。

 

隠れ◯ッキーならぬ、隠れ作品を是非会場で探されてみてはいかがでしょうか。

 

♦展覧会情報♦

「ライアン・ガンダー –この翼は飛ぶためのものではない」展

会期:4月29日〜7月2日

於:国立国際美術館

一般900円、大学生500円

 

「ライアン・ガンダーによる所蔵作品展 –かつてない素晴らしい物語」展

会期:4月29日〜7月2日

於:国立国際美術館

一般430円、大学生130円

5月6日と、5月20日、6月3日、7月1日はなんと無料。

 

金曜日と土曜日はどちらの展覧会も割引料金でご鑑賞いただけます。

 

展覧会詳細についてはこちらをクリック

 

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この記事を書いているのは
たねもー

たねもー

大学院で美術関連の研究をしていました。絵画や美術館、歴史、文学などいろんなことに興味があります。わかりやすいアートの解説や、行ってみたくなる美術館の紹介など、アートを広める活動に尽力しています。

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