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みんな違ってみんないい ヘレンド展 @大阪市立東洋陶磁美術館

みんな違ってみんないい ヘレンド展 @大阪市立東洋陶磁美術館

ヘレンド」って知っていますか?

私は知りませんでした。

「ヘレンド磁器」の起源は、1826年まで遡ります。

1826年にハンガリーの南西部に位置する小さな村、ヘレンドで磁器の生産が始まりました。

ヘレンド磁器製作所は今日まで続く、一大磁器ブランドですが、始めの頃は、クリームウェアと呼ばれる硬質の陶器を中心に作っていました。

モール・フィシェルの時代に、ヘレンド磁器は新しい市場に乗り出します。

それは、貴族や裕福な市民が所有する古いディナーセットなどで、欠けたり、なくなったりしたお皿を、オリジナルと見紛うほどに見事に再現するという仕事でした。

そして、ヘレンド磁器製作所は、それまでの傑作と呼ばれる磁器を超えるようなものを作り出そうと様々な挑戦を試みてきたのです。

では、その挑戦の一端をご紹介します。

《色絵金彩人物図透彫皿》(1860年頃)、ブダペスト国立工芸美術館蔵。

ヘレンド磁器製作所はまず、手本として、中国や日本の焼き物を真似して作るところから始めました。

 

この作品は、東洋風のモチーフの周りに透し彫りを施した華やかな一品です。

《色絵金彩「皇帝」文コーヒーセット》(1860年頃)、ブダペスト国立工芸美術館蔵。

これは一人用のコーヒーセットです。蓋のつまみや把手、盆には膝をついたちっちゃな中国人のモチーフが配置され、とても可愛らしいです。

盆を持ち上げている子たちは「よっこいしょ」と言わんばかりの足の曲げ具合です。

こちらは、《色絵金彩「ウエールズ」文蜥蜴飾りティーセット》(1874年)、ブダペスト国立工芸美術館蔵。

集合体恐怖症の方は少し苦手なデザインかもしれません。

この文様は、二重の器壁を持つ「ウエールズ」文様と呼ばれるデザインです。

二重になっているので、少し重そうですね。



《色絵金彩花卉文獅子飾り蓋八角壺》(1890年頃)。

実はこの作品、世界初公開

高さは約1mほどあります。

まるで Made in Japan?と思わせるほど、見事なバランス感覚で、伊万里焼を再現しています。

ヘレンド磁器は昔も今も全部手作り

小さな「絵画」をぜひ会場でご覧ください。

今回の展覧会に合わせて、東洋陶磁美術館の中にあるカフェでは、こんなサービスも。

マフィンセット700円。

なんと、ヘレンド磁器でコーヒーや紅茶が飲めるんです!!

館長の出川先生曰く、こちらのティーセットはお高いそうで、保険までかけられているとか。

ヘレンド磁器を見て、歴史を学んで、実際にコーヒーを飲んで楽しめる・・・贅沢としか言いようがないですね。

展覧会を観に行かれた際は、ぜひカフェにもお立ち寄りください。

※ヘレンドの器使用はヘレンド展の会期限定です。

♦展覧会情報♦

「ハンガリーの名窯 ヘレンド」展

会期:2017年4月8日〜7月30日

於:大阪市立東洋陶磁美術館

休館日:月曜と7月18日(ただし、5月1日、7月17日は開館)

一般1200円、高大生700円

展覧会情報はこちらをクリック

カテゴリー: +体験, +展覧会, +街角   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク
この記事を書いているのは
たねもー

たねもー

大学院で美術関連の研究をしていました。絵画や美術館、歴史、文学などいろんなことに興味があります。わかりやすいアートの解説や、行ってみたくなる美術館の紹介など、アートを広める活動に尽力しています。

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