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世界はビーズで繋がっている☆彡 @みんぱく

世界はビーズで繋がっている☆彡 @みんぱく

関西も一気に桜が咲き始めましたね。桜もとっても美しい万博記念公園です。

国立民族学博物館で開催中の 開館40周年記念特別展『ビーズ -つなぐ・ かざる・ みせる 』に再訪してきました。

”ARTことはじめからは、たねもーさんがビーズの楽しさ満載のブログでご紹介済みです(とても素敵なブログですので是非ご一読下さい。)が、ちょっと違った視点からご紹介してみたいと思います。(できているかな?)

内覧会に伺った際に、担当の池谷和信民博教授から「観て頂ければ分かります。」そうだよなぁ、“みんぱく”の展示は「観る、見る、視る」と分かる展示なのです。

さてさて、そうは言ってもお伝えしなければ。

「ビーズ」って何?「モノとモノをつなげたモノ」を「ビーズ」と考えています。では、そろばんは?ということでこの展覧会では、「人が身につけるためのもの、あるいはモノを飾る目的で作られたものを「ビーズ」と考えています

「いつから人間はビーズを使っているの?」人類がビーズを使い始めたのは、7~10万年前のアフリカや西アジア地域と考えられているそうです。穴の開けられた痕が見られる貝が見つかっています。ネアンデルタール人は、ビーズを作っていない?人も2歳くらいになってモノとモノを繋げることが出来るそうです。

それを繋ぐ最初の糸は?オリックスという動物の腱がモノとモノを結ぶ糸代わりに使われていると説明されていました。

“みんぱく”のビーズは、所蔵品の3%“みんぱく”35万点にものぼる標本資料の3%です。“みんぱく”の所蔵だけでなく、古今東西のビーズを一堂に集めた展覧会です。

“みんぱく”が開催する「ビーズ」展なので、特定の地域や時代を対象としたものではなく、10万年の長い人類の歴史を対象としています。

「ビーズ」を知れば、世界が見えてくる。私たちの過去と未来が見えてくる。

地域を繋げるビーズ、過去と未来を繋げる「ビーズ」。“みんぱく”のキ-ワ-ドは「多様性」。

1階の展示は、「ビーズ」の素材がテーマです。

ビーズの素材は?繋げるものが通る穴があればビーズならば・・・ビーズの素材となるものは数限りなくある。

大きく分ければ3つに分類されます。

①動植物:動物やヒトの骨や歯や牙、鳥の羽、卵の殻、貝殻、魚の鱗から珊瑚などの動物素材と種や実などの植物素材があります。貝は、内陸部へ運ばれることにより価値が生まれてきます。“みんぱく”でよく見ていたのは、「タカラガイ」だったのかと。 ②鉱物:ここには高価なものが多く、簡単には手に入りにくい琥珀や翡翠、瑪瑙、トルコ石など宝石と呼ばれる物も含まれます。③人工物には、ガラスビーズが代表的です。

鉱物や人工物は特に身近で手に入るものではなく、ビーズの素材は交易品となり、それぞれに「貝の道」「石の道」「真珠の道」「琥珀の道」「ガラスの道」となり、地域を繋げヒトの交流を生む手段ともなりました。

「ビーズ」の用途は?何のために「ビーズ」を作るのか?

最初に思い浮かぶのは、もちろん「飾る」ためです。「装飾」と言ってもいいかもしれません。身を飾るために直接身につける「ビーズ」のほか、杖、帽子、バック、楽器など持ち物をビーズで飾ります。「ビーズ」で飾るという事は、「ビーズ」の形、色、大きさも重要な要素になってきます。「ビーズ」の素材と共にこれらを如何に組み合わせて繋げていくか?デザイン性、センスに繋がります。

1階中央の円形展示は、マネキン21体を使っての世界の“ビーズコレクション“です。

ビーズを身につけるにも地域と時代で様々です。 世界でガラスビーズの使用量が最も多いのがアフリカだそうで、褐色の肌に鮮やかなビーズが映えて美しい。上記写真の右手前に見えている南スーダンのディンカのビーズ製コルセットは、男性用。コルセットにするほどの多くの「ビーズ」を所有することは、富の大きさを示すことになり、社会の中では重要なことなのです。豊かになればなるほどに、コルセットの背中が高くなるとか。

鉄ビーズをつけるケニアの“トゥルカナ”、どうして鉄ビーズを使うようになったかはよく分かっていないそうです。ナミビアのヒンバの女性は、両足首、腰、首などに鉄ビーズをつけて、重さは5㎏になるとか、まるで「巨人の星」のよう。体を鍛えるために付けていたわけではなく、また装飾とも違った意味を持っていたのでしょう。男性の鍛冶屋がこの鉄ビーズを作り、羊1頭と交換されるそうです。不思議。

2階は、「ビーズ」で東回りに世界を回る。地域ごとにセクションに分けて展示され、地域性を感じ取ることが出来ます。何故「ビーズ」をつけるのか?をもう一度考えてみる。

「ビーズ」は、身を飾るだけではない。エジプトの青緑色のファイアンスのビーズは、死後への再生を願っています。アフリカのある地域では、民族のアイデンティティを表し、また身につける人のライフステージを表したりもします。配色を見ればどの地域の人であるかがわかったり、求愛のメッセージとしたり、通貨の代用としても使われました。オセアニアでは、ウミギクガイという希少な赤い貝で作られたビーズは、社会的地位や権威を示しています。

チベット系の人々が「ジー」と呼ぶビーズは、魔除けや邪視除けとされ、無病息災を祈るものです。インドなどでは、幼児につけて病気や悪霊からこどもを守る為のものでした。動物の歯や牙をビーズにしたものは、狩猟の成功を示しています。ヒトの歯の「ビーズ」は、首狩り族の・・・でしょうか?アイヌでは、ビーズ玉に悪霊を祓う霊力があると信じられ、「タマサイ」と呼ばれる首飾りは母から娘へと受け継がれています。



カムチャッカ半島のエヴェンでは、異界とつなぐ、穴から覗くと現世とは異なる世界を見る事が出来ると考えられてきました。それなら覗いてみたいけど。エネルギーを高めるものとして、幸福の証としての「ビーズ」。そう、「ビーズ」の用途も多種多様なのでした。宗教においても仏教、イスラム教、カトリックと祈りの道具として「ビーズ」(数珠)が使われています。

この様に世界のどこにも「ビーズ」は存在し、多種多様な「ビーズ」は、”人間世界の縮図”かもしれません。世界と繋がることは、多種多様な世界を受け入れるところからが始まるのかも。

体験コーナーの「ビーズの花をさかせよう」のお花が増えていました。

ご家族で、新入学となった学生さんたち、ピカピカの新入社員の歓迎会のお花見に太陽の塔が見下ろす万博記念公園は強くお勧めです。

会期中の土日、祝日には、シャトルバスも運行していますが、この時期は公園内をプラプラとがお勧めです。

【開催概要】
・会場:国立民族学博物館 特別展示館 HP⇒
・会期:201739()66()
・開催時間:10001700 (入館は16:30まで)
・休館日:水曜日、ただし5/3(水・祝)は開館
4/1~中学生以下は観覧料は無料!!毎週土曜日は、高校生の無料観覧日です。 詳しくは⇒
【関連催し】
・ワークショップ「ビーズの素材に注目!――ペーパービーズをつくろう」詳しくは
・「みんぱくウィークエンド・サロン――研究者と話そう」詳しくは
【参考】
KOBEとんぼ玉ミュージアムHP
・ミキモト真珠島 真珠博物館HP
ZUVALANGA (ビーズアーティス
・マツノビーズ 松野工業株式会社 (大阪に本社を置きビーズを輸出している会社 )
・岡山オリエント美術館
・神戸ファッション美術館

 

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ARTが好きなのか?美術館に行くのが好きなのかしら? 行きかけると拍車がかかって、前のめりになっている今日この頃かもしれません。 「知らない」「???」が増えるばかりです。
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MUSEUMコンシェルジュになりたいが、ARTには全くの素人。山間部育ち、専攻は「東洋史」、ただただ美術館へお出かけするのが大好きな私が、阪神間の美術展、アート関連施設やアートイベントなどについてアートへの思いを綴ります。つたない文章ですが、読んでくださる方々が、お出かけしてみようかなと思ってくださるきっかけになればと思っております。

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