第2回ミュージアム鑑賞ツアー:『ハンガリーの名窯ヘレンド』のご報告

5月17日、過ごしやすい天気の中、2回目となるミュージアム鑑賞ツアーが開催されました。

今回は、中之島にある東洋陶磁美術館で開催中の「ハンガリーの名窯ヘレンド」展を鑑賞します。今回も開催館の学芸員の方にお話していただき、その後自由鑑賞(そのあとは、お茶タイム)という流れです。

東洋陶磁美術館の講義室は館内の喫茶店横から階段を下りた地下1階。窓から見える緑の生い茂った雰囲気が、この館の雰囲気にマッチしていて、とても落ち着きます。

展覧会に行き、講演会などに参加しない限り、講義室や会議室なんて入れないですよね。そこに飾ってある絵などを観ると、また違った側面が見えてきそうです。

さてさて、今回お話をしてくださったのは、野村恵子学芸員。この展覧会を担当された学芸員さんです。

まずタイトルにある”Herendi porcelan Magyarorszagrol“。(文字の上のコンマなど抜けているところもあるのですが正確でなくてすみません。)

これは、ハンガリー語。通常は日本語、英語で表記されるタイトルですが、やはり今回は、ハンガリーからの名窯ということで、この言語でタイトルを掲載したそうです。

解説の方では、まずハンガリーという国の大きな歴史を話してもらい、本題の展覧会について説明いただきました。

展覧会は7章に分かれています。順を追っていくと、どんどん現代に繋がっていきます。デパートの売り場でみるヘレンドは、そのものの形や色で観るだけですが、こうやってヘレンド自体の歴史を聞くと見方が変わります。

ヘレンド窯があった地域は、山がちな土地で、磁器となる土がたくさんあり、また木がある(つまり薪が手に入る)ということで窯を焚くにも困らなかったという、その土地を活かしたいわゆる地場産業だったようです。

2代目の「モール・フィシェル」が、なかなかやり手なようで、磁器製作所が火事ですべてが燃えてしまった後、その大参事を絵付けしたお皿(まるでイヤープレートのように)をも商品として販売し、転んでもただでは起きません精神を発揮しました。そうして徐々にヘレンドの名前はヨーロッパに広がっていきました。

1851年ロンドン国際博覧会に出品された、少し生々しく描かれた蝶や植物をあしらった模様が賞を取り、それを目にしたヴィクトリア女王が注文したのをきっかけに、ヘレンドは流行し始めます。

その時の注文柄を、フィシェルは彼女の名前をとって、「ヴィクトリア」文様と名づけました。依頼主の名前を文様の名前にする、という心くすぐるネーミング方法で、さらに人気に火が付くのでした。

そう、もうお気づきかと思いますが、今回はもう学芸員さんのお話がおもしろくておもしろくて、私自身も夢中でノートを取ってしまいました

ギャラリートークでも、こんなに盛りだくさん話してもらったことがあったかな・・・と(今までの私の美術館訪問歴の中で)思うぐらいでした。

全部が全部おもしろいお話で、書きたいけど書ききれません。

いや、これは参加した人たちだけの特権として、この辺でにしておきましょう。。。

最後に感じたことは、ヘレンド磁器は、時代に合わせた柄や色を使っている反面、ただ新しいものを追いかけていくのではなく、時代を行ったり来たりしながら同じような柄を何度も使い続けています。

ヘレンド社の方針が気になりますね。

 

ミュージアム鑑賞ツアーの様子です。

さて、今回のミュージアム鑑賞ツアーの最後にはなんと、現代のヘレンドカップでコーヒーを楽しみながら参加者同士で楽しく歓談しました。

 

前回のミュージアム鑑賞ツアーに続き、現場で研究をし、より深く作品に

向き合っている学芸員さんのお話を聞けるのは、本当におもしろいですね。



となると、来週の神戸市立博物館で行われるミュージアム鑑賞ツアーでは、どんなお話が聞けるのか、今から楽しみで仕方ありません。

 

お忙しい中、参加してくださった皆様、誠にありがとうございました。

来週5月24日の神戸市立博物館へのツアーに申し込みを迷われている方、ご参加お待ちしております!

詳しくはこちら

 

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第2回ミュージアム鑑賞ツアー:『ハンガリーの名窯ヘレンド』のご報告 への16件のコメント

  1. マトリョーシヨ より:

    ヘレンドの変遷が良く分かり、見どころの要点が分かり、鑑賞が楽しくできました。

  2. T より:

    時代背景を含め、詳しい説明でよくわかりました。
    王族の名前が作品名になっていて、現在も使用されているのが、すごいかと。
    伝統的な模様が素晴らしく、美しい永遠のもので、今後も引き継がれていくのでしょうね。
    東洋の芸術の影響を受けているのに驚きました。

  3. ヒユサン より:

    はじめて、ゆっくりと陶器を見る機会を与えていただき、ありがとうございました。
    細工をじっくりと見学させてもらいました。

  4. Toku-chan より:

    初めて伺いましたが、とても楽しく過ごさせていただきました。
    大変お世話になり、ありがとうございました。

  5. りぼん より:

    最初に野村さんのお話を伺えたので、展示内容がより深く理解できました。
    パンフレットの写真やデザインにも細かく気を配ってらっしゃるのがわかりました。
    このような催しがあればまた参加したいと思います。

  6. luiselico より:

    初めて参加しましたが担当学芸員の方の解説がとても分かりやすくて、丁寧で、再訪した甲斐がありました。

  7. みさりん より:

    観る前に詳しい話を聞いてからだと、すごく分かりやすいです。とてもよかったです。
    お茶付きもナイスです!

  8. まり より:

    事前に説明を聞いてから鑑賞できたので、大変良かったです。
    お茶もついていて、とても満足のいく企画と思います。

  9. K より:

    東洋との関係など興味深いものでした。

  10. くまさん より:

    京都ろとか神戸なら土日が行きやすいです。
    日本画とか絵画とかのツアーも見てみたい。
    マイセンも気になります。

  11. ゆうちん より:

    国章が記されている部分が確認したかったので、器の下も見てみたかったです。

  12. 花ず子 より:

    説明して頂いての鑑賞はとても時短で良かったです。
    通常美術館へ行くときは自分で下調べしていきますので、とても良い企画だなと思いました。

  13. 自然の恵み より:

    どの作品も見ていてとても真似できない作りになっていて、長時間観ていても飽きないなと思いました。

  14. みつ より:

    ヨーロッパの陶器には以前から興味はありましたが、知識は全くありませんでしたので、今日の解説をお聞きしてとても分かりやすく理解する事が出来ました。

  15. T より:

    美しい陶器を拝見し、楽しい時間を過ごさせていただきました。

  16. T1 より:

    説明を聞いてからの見学なのでよくわかりました。

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